【漢方解説】痛みと漢方

本日の漢方的な考え方で解説する症状は、

 

【痛み】

 

 

こんにちは、ご覧下さりありがとうございます。

店主の安福です。

 

本日の漢方的な考え方で解説する症状は、

『痛み』です。

 

今回解説する「痛み」は、どこか特定の部位の痛みとしてではなく、漢方の考えにおいて、すべての部位に共通する痛みの原因や治療について解説致します。

 

 

漢方理論では、痛みの発生原因として、2つの要因に求めることが多いです。

1つは『「気(き)」や「血(けつ)」の流れが滞っているため痛みが発生する』という要因。

そしてもう1つは『「気」や「血」が不足しているため痛みが発生する』という要因です。

 

漢方理論で、生命活動を支えるために体内を巡っているものとして、「気」というエネルギーのようなものと、「血」という栄養物質のようなものがあると考えております。

これらの「気」や「血」に何らかの障害が起こることによって、身体に異常が引き起こされ、結果、痛みが発生すると考えます。

 

 

痛みの原因として1つ目の『「気」や「血」の流れが滞っているため痛みが発生する』というものは、日常生活でも同じような状況を経験することがあります。

いわゆる正座を長時間すると血流が滞り、痛みやしびれが引き起こされる現象をイメージされるとわかりやすいかもしれません。

 

この「気」や「血」を滞らせる原因としては、外から来る「邪気」というものによると考えることが多いです。

邪気にはその性質により種類があり、「風邪(ふうじゃ)」、「寒邪(かんじゃ)」、「湿邪(しつじゃ)」、「熱邪(ねつじゃ)」に分けられます。

 

「風邪」による痛みの場合は、関節痛などの痛む場所が、移動して定まらない傾向にあります。

また、どちらかといえば上半身が痛む場合に、この「風邪」が関係していることが多いです。

 

「寒邪」による痛みの場合は、痛みの程度が比較的強く、その痛む場所も固定的です。

患部が固く、動かしにくくなる傾向にあり、患部を冷やすと悪化し、温めると楽になります。

 

「湿邪」による痛みの場合は、鋭い痛みではなく、重くてだるい痛みを発生させます。

また、痛む場所も下半身に現れることが多いです。

 

「熱邪」による痛みの場合は、患部が赤く腫れ、熱感を持つようになります。

症状は冷やすと楽になり、温めると悪化することになります。

 

これらの「邪気」は、単独で体内に侵入し、痛みを発生させる場合もありますが、多くの場合は複数の邪気が重なりあって痛みを発生させます。

どの種類の「邪気」が体内に存在し、どの「邪気」がより強いのかによって、対応する漢方処方が異なることになります。

 

 

もう1つの痛みの発生原因として、『「気」や「血」が不足しているため』で起こるというものがあります。

これは年齢を重ねることによって発生する場合が多いものです。

 

「気」や「血」が不足する原因としては、「腎(じん)」という機能の低下があります。

漢方理論でのこの「腎」は、単なる臓器としての「腎臓」の働きだけを有するものではありません。

「気」や「血」を生み出す根源となる機能も有しているものとして考えられています。

 

この「腎」の機能低下によって発生する痛みは、鈍い痛みで、患部を押さえると痛みが和らぐ傾向にあります。

また、痛みの発生部分に関節の変形を伴っていることも多いです。

 

この場合の痛みを取り除くための処方には、「腎」の機能を高めるようなものを選択することになります。

 

 

実際の治療では、これらの痛みの原因を判断することに加えて、お客さまの体質や、痛み以外に現れている症状なども考慮して、最も適した処方を選択することとなります。

 

安福直行
薬剤師
日本薬剤師研修センター認定漢方薬・生薬認定薬剤師
日本チェーンドラッグストア協会認定漢方アドバイザー
日本アンチ・ドーピング機構認定スポーツファーマシスト

 

 

【処方選択の一例】

「寒暖に関係なく痛む方」「夜中に痛みが増す方」

IMG_2051

疎経活血湯

 

 

「重だるい痛みのある方」「腫れやむくみのある方」

IMG_2048

薏苡仁湯

 

 

「鈍い痛みがあり、力が入らない方」「関節の屈伸がしにくい方」

IMG_2049

独活寄生丸

 

 

TEL:0748-33-8602 FAX:0748-33-8603
営業時間:9時~20時 定休日なし
〒523-0061 滋賀県近江八幡市江頭町448-3 「ソムリエの薬剤師がやってるお店です。」

文:店主 安福直行

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です